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『義士銘々伝』第3巻

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凡例
・吉良邸討ち入り参加者(いわゆる四十七士)は名前の前にが付いています。
・肖像には戒名が添えてりますが異同の確認のため、泉岳寺発行の『義士銘々伝』に載っている戒名を【戒名】以下に記しました。

妙海尼

妙海尼

妙海尼(みょうかいに)
【読み下し】
堀部弥兵衛の娘にして安兵衛の妻たり、父・夫本意を遂げ自殺せしのち尼となりて、菩提を弔い九十三才にて没せしといえり、

服部八郎(服部逸郎)

服部逸郎,服部八郎

服部八郎(服部逸郎)(はっとり はちろう/いつろう)
【読み下し】
徳川家旗本の勇臣たり、義士の面々本意を達し両国橋を引き揚げる途中に行き会い、その身一人にして威(い)を示して橋を渡さざりしとぞ、

鳥居利右衛門正次と吉良上野介義央

鳥居利右衛門正次,吉良上野介義央,鳥居正次,吉良義央

鳥居利右衛門正次(とりい りえもん まさつぎ)
【読み下し】
吉良家強勇の一人たり、

吉良上野介義央(きら こうずけのすけ よしひさ)
【読み下し】
その身重職に在りて意(こころ)鄙悋(ひりん)にして、賄(まいない)を貪り自ら奢侈驕慢(しゃしごうまん)に過ぎたり、故に後代まで汚名を残せり、

大高源五忠雄と宝井其角

大高源五忠雄,宝井其角,大高忠雄

大高源五忠雄(おおたか げんご ただお)
【戒名】刃無一剣信士
【読み下し】
忠雄は文武に達したる良臣なり、其角(きかく)と交り深く、俳名を子葉と号(よべ)り、復讐引き取りの時 山をぬく力も折れて松の雪

宝井其角(たからい きかく)

間喜兵衛光延と大石瀬左衛門信清

間喜兵衛光延,大石瀬左衛門信清,間光延,大石信清

間喜兵衛光延(はざま きへえ みつのぶ)
【戒名】刃泉如剣信士
【読み下し】
辞世 都鳥いざこととはん武士(もののふ)の 恥ある世をばしるやしらずや

大石瀬左衛門信清(おおいし せざえもん のぶきよ)
【戒名】刃寛徳剣信士
【読み下し】
信清は大石良雄の従弟にして、忠義無二の士(し)なり、炮術(砲術)に妙を得しといえり、

原惣右衛門元辰と貝賀弥左衛門友信

原惣右衛門元辰,貝賀弥左衛門友信,原元辰,貝賀友信

原惣右衛門元辰(はら そうえもん もととき)
【戒名】刃峰毛剣信士

貝賀弥左衛門友信(かいが やざえもん とものぶ)
【戒名】刃電石剣信士
【読み下し】
友信は大石より義士等盟約の誓紙を預かる誠忠無二の士(し)なり、

奥田孫太夫重盛と菅谷半之丞政利

奥田孫太夫重盛,菅谷半之丞政利,奥田重盛,菅谷政利

奥田孫太夫重盛(おくだ まごだゆう しげもり)
【戒名】刃察周剣信士
【読み下し】
辞世 雪の翌日(あす)命も消える旭(あさひ)かな

菅谷半之丞政利(すがや はんのじょう まさとし)
【戒名】刃水流剣信士
【読み下し】
政利は性質義直にして、武芸に達せし士(し)なり、

千馬三郎兵衛光忠と中村勘助正辰

千馬三郎兵衛光忠,中村勘助正辰,千馬光忠,中村正辰

千馬三郎兵衛光忠(せんば(ちば)さぶろべえ みつただ)
【戒名】刃道互剣信士
【読み下し】
光忠は鎗剣に達し、義勇金鉄の武士(もののふ)なり、

中村勘助正辰(なかむら かんすけ まさとき)
【戒名】刃露白剣信士
【読み下し】
赤城(赤穂)退去の後、江都糀町に住し手跡を指南す、ある時ば辻占いに出で、敵邸の様子を窺う、稀なる誠忠の士(し)たり、

前原伊助宗房と間新六光風

前原伊助宗房,間新六光風,前原宗房,間光風

前原伊助宗房(まえばら いすけ むねふさ)
【戒名】刃補天剣信士
【読み下し】
宗房は五兵衛変名して商人となり、敵邸の容子を窺いけり、

間新六光風(はざま しんろく みつかぜ)
【戒名】刃模唯剣信士
【読み下し】
喜兵衛光延の次男、十次郎光興の弟なり、

間瀬孫九郎正辰と山岡角兵衛妻竹女

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間瀬孫九郎正辰(ませ まごくろう まさとき)
【戒名】刃太及剣信士

山岡角兵衛妻竹女(やまおか かくべえ つま たけじょ)
【読み下し】
常磐御前の操を捨てしも、時宜に寄りては貞女とす、竹女は、夫角兵衛義士の列に加わりけるに、はからず卒死せり、竹女涙に暮れ、大石にかくと告げ、その身関東に赴むき吉良家に仕え、義士等に内意を通じ、夫に代わり誠忠を尽くせしとなん、貞女の鑑(かがみ)と言うべし、

天野屋利兵衛

天野屋利兵衛

天野屋利兵衛(あまのや りへえ)
【読み下し】
浅野家恩顧の者なり、赤穂凶変の後大石に頼まれ、密かに夜討の器械(どうぐ)を調えける所、鍛冶これを訴人せしかば、利平忽(たちま)ち囹圉(ひとや)に繋がれ、呵責の苦しみを受けけれども、更に白状せず、大石本懐を遂げしと聞き、自ら訴えて罪に服さんことを請う、官吏(やくにん)その誠義を感じ、その罪を宥(なだ)めらる、古今に稀なる義侠たり、
※囹圉=牢獄のこと。


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